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就籍の戸籍と相続登記


札幌市中央区にある司法書士平成事務所では、土地や家などの相続不動産の名義変更手続(相続登記)を数多く取り扱っています。札幌・札幌近郊の方で相続した不動産の名義変更手続にお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

さて、ここでは当事務所が取り扱った、珍しいケースについてご紹介します。「就籍の戸籍と相続登記」の関係です。本件は札幌の法務局内の案件でしたが、札幌以外の方も参考になさってください。


そもそも「就籍」とは


「就籍」は、戸籍がつくられる原因の一つです。通常の日本国籍者であれば本籍があり、当然戸籍がありますが、無戸籍という方もいらっしゃいます。このように日本国籍を有しているにかかわらず無戸籍の方が、家庭裁判所で就籍の許可審判を受けることで、あらたに戸籍がつくられることになるのです。

そして相続登記に必要な戸籍は、通常は被相続人の出生から死亡までのものです。被相続人の死亡の戸籍を取得し、そこから出生時までさかのぼるのです。死亡時の戸籍は札幌にあるものの、それ以前の戸籍は札幌以外にあるという方も多く、戸籍の収集に苦労する方も多くいらっしゃいます。

札幌市中央区の当事務所に持ち込まれた事例は、次のようなものでした。

被相続人:札幌市白石区のA
相続人:札幌市西区のB
遺 産:札幌市白石区の土地
状 況:白石区で死亡したAの戸籍をさかのぼって取得していくと、18歳当時まではさかのぼれたが、それよりも前の戸籍にさかのぼれない。その理由としては、Aはもともと無戸籍であり、18歳になって就籍により戸籍をつくられたものであるため、18歳よりも前の戸籍がそもそも存在しない。

相続登記に必要な戸籍(除籍・原戸籍)が添付できないときの扱い


土地や家などの相続不動産の名義変更手続(相続登記)に必要な戸籍等が取得できないときは、法務局に本来であれば提出するべき書類の一部が欠けていることになります。

このような場面はたびたび出くわします。よくあるのが、戸籍が戦争などで焼失してしまって、昔の戸籍の発行が受けられないという場面です。※昔は戸籍が「紙」で管理されていました。

このような場面につき、もともとの取り扱いは「戸籍(除籍・原戸籍)が発行できません」という市区町村長の証明書と、「他に相続人はいませんので、このまま相続登記を進めてください」という相続人の署名捺印入りの上申書(印鑑証明書つき)を用意し、法務局に提出をして相続登記を進めてもらっていました。札幌の各法務局でも、そのような扱いだったでしょう。

しかし、「他に相続人はいませんので、このまま相続登記を進めてください」という相続人の署名捺印入りの上申書(印鑑証明書つき)を用意することが難しいケースもあったことから、平成28年に通達が出ました。簡単にまとめると「戸籍(除籍・原戸籍)が発行できません」という市区町村長の証明書があれば、「他に相続人はいません」という上申書は不要になったのです(平成28年3月11日付法務省民二第219号法務省民事局長通達)。これにより、札幌の各法務局でも相続登記の手続きが非常にスムーズになりました。


就籍により従前戸籍がない場合、上申書はいるのか


では、上記の事例の場合はどうでしょう。札幌市白石区の相続不動産の名義変更手続を進めるにあたって、「他に相続人はいません」という上申書(印鑑証明書つき)は必要なのでしょうか。

これについては、申請前に書面で札幌の法務局に照会をしました。照会を出すには、司法書士としての見解も記載しますが、とりあえず次のような見解を付しました。

司法書士の見解:就籍によりつくられた戸籍よりも前の戸籍が取得できないことについて、「戸籍(除籍・原戸籍)が発行できません」という市区町村長の証明書の発行は受けられず、その添付が不可能であるため、「他に相続人はいません」という上申書は必要であると考えます。

あくまで平成28年の通達は、「戸籍(除籍・原戸籍)が発行できません」という市区町村長の証明書を添付することができれば、上申書はいらないという内容です。本件においては、市区町村長の証明書がないのですから、上申書は不要であると考えたのです。

しかし、法務局の方の話によると、「上申書をつけてもらっても構わないが、上申書がないということで却下にはしない」という回答、つまり、「上申書は不要」ということでした。

理由はこういうことです。

  • そもそも平成28年の通達は「本来あるはずの戸籍(除籍)の添付ができないときの話」であり、就籍の前の戸籍が発行されない場面とは異なる。
  • 就籍の前の戸籍がないことは法務局もわかっていることである。

  • 以上の理由により、上申書は特に添付を求めていない、ということでした。なお、これはあくまで札幌の法務局での話であって、札幌以外の法務局での取り扱いも同じであるとは限りませんのでご注意ください。


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